成長著しい米国salesforce.com社は、日本では、「エコポイント」システムを3ヶ月で構築した企業として有名になりましたが、CRMのモジュール構造と、メタ・データ化された顧客情報のレイヤー化技術が競争力の源泉である「テクノロジー企業」でした。
同社は、新技術の獲得や新規事業への戦略ツールの一つとして、同社保有技術とのシナジーや、同社の顧客開拓力を価値として、技術ベンチャーへの投資や買収を積極的におこなっています。倉林氏は、メーカー・商社・米VCを経て、同社でのアジアの投資責任者として活躍中です。
倉林氏は、「投資するお金ではなく、事業育成力を価値と考えるシリコンバレーのベンチャー・キャピタルの手法と同じ。リーマンショックを契機に、日本のベンチャーへの環境が一変し、現在も厳しい状況は続いているが、事業育成を価値とする本来の意味でのベンチャー・キャピタル活動は、新規事業開拓の本質的活動であり、日本も一部にはこのようなシリコンバレー型のVC活動を行う関係者が現れてきており、今後は、価値ある新技術ベンチャーの育成環境が期待できる。」とのコメントがありました。