昨年10月から始まった「財務諸表基礎」ですが、7月19日の第4回目が最終回となりました。財務の考え方は「国際言語」の一つです。本コースは、組織の数値的な状態を把握することは「グローバルリーダー」に不可欠なこととして、本学学生向けに、青山パートナーズ・馳代表取締役に特別に設計いただいたものです。構成は下記のとおりでした。
第1回 財務諸表を読む(基礎編)
作る過程としての簿記あるいは、理論としての財務諸表論からではなく、リーダーとして必要なビジネスシーンを前提として、財務諸表をまずユーザーとして活用するための常識を、実際の財務諸表を確認しながら身につける。
●損益計算書(P/L)の仕組み・読み方
●貸借対照表(B/S)の仕組み・読み方
第2回 財務諸表を読む(実践編)
P/L、B/Sに続きリーダーとして企業経営や起業の実務で特に重要な資金繰りについて学び、資金状態を表現する財務諸表としてのキャッシュフローステートメント(C/F)について理解する。
●キャッシュフローステートメントの仕組み・読み方
●実際の企業の財務諸表を素材として簡単な財務分析演習
第3回 財務諸表はどのように作られるか
財務諸表が生まれる過程を理解しながら企業活動と財務諸表の係りを学ぶ
どのように財務諸表が作成されるのか、その基本を実務の現場を想定しながらワークショップを通じて体験した上、その背景にある財務諸表作成のルールを理解し、さらに財務諸表作成現場の現実を知る。
第4回 財務諸表の役立ちと企業価値
財務諸表の読み方やその生成過程の基本を認識した上で、改めて財務諸表の役立ちについて考える。さらに、財務諸表に関係する企業活動の常識として、税金の問題や内部管理への活用法について知る。また、企業活動の一つのテーマである企業価値の向上について、財務諸表がどのような関係にあるかを考えてみる。
内容的にはかなり密度が濃いものでしたので、2時間x4回でカバーするのは、かなりきつかったと思います(各回、随分時間をオーバーしてしまいました)。従い、学生にとってもかなり大変だったと思いますが、みなさん、よくついてきてくれました。組織の大小に拘らず、運営する場合には金銭の流れ、組織の価値をどのように数値化するかは、極めて重要なポイントです。数字の意味を含め、その基礎を習得し、今後の「グローバルリーダー」としての活躍に役立ててもらいたいと思っています。
馳さん、1年間お付き合いいただき、ありがとうございました。