文部科学省博士課程教育リーディングプログラム事業による支援期間の終了に伴い、平成 30年度3月末に終了となったグローバルリーダー教育院のWEBページです。アーカイブとして残してあります。 グローバルリーダー教育課程は、今後も学内で継続されます。同課程に関する情報は、新 HP に随時アップされますので、(こちら)をご確認ください。
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文部科学省博士課程教育リーディングプログラム事業による支援期間の終了に伴い、平成 30年度3月末に終了となったグローバルリーダー教育院のWEBページです。アーカイブとして残してあります。 グローバルリーダー教育課程は、今後も学内で継続されます。同課程に関する情報は、新 HP に随時アップされますので、(こちら)をご確認ください。
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2015.05.18

H27年度山田道場WHAT'S GOING ON 『Lean Launchpad-Customer Development Model-3  Workshop for developing Minimum Viable Product(MVP)<事業創造実践リーンローンチパッド第3回 MVPの作り方>』

Facilitators;Takashi Tsutsumi/Masato Iino, Learning Entrepreneur Lab.
<ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ/堤孝志、飯野将人>

今年度のLean Launchpad[1]もいよいよ前半最後の第3回目を迎えました。今回は、昨年の本道場での優勝チームFood Checkerの体験談、各チームの仮説検証状況の報告の後、本日のメインである各チーム事業のMinimum Viable Products; MVPを可視化するビデオの作成を、ほぼ1日かけて行いました。

・FOOD CHECKER[2]プレゼンテーション
まず、昨年度の優勝チームから、どのように顧客開発をしてサービスを作り上げていったかについての体験談の説明がありました。

IMG_001.JPG
プレゼンテーション中のチームFOOD CHECKERの木村彰宏さん

(こちらも併せてご覧ください: https://www.youtube.com/watch?v=a4aflRbSg1w
ランディングページ: http://foodchecker.launchrock.co/?lrRef=HdTz3o

今年度の受講生からは「想定と実際のニーズが異なった場合はどのように対応したか」や「インタビューで得た情報をどのように整理したか」など質問がされ、Food Checkerメンバー(木村さん、八木さん、川崎さん、渡邊(真)さん)から説明やアドバイスを頂きました。
尚、Food Checkerチーム(八木(AGL1期生)、木村(AGL2期生)、川﨑(AGL2期生)、渡邊(真)(AGL 3期生))では、これまで大手コンビニエンスストアチェーン始め、数社の企業と情報提供や事業化への検討を行ってきているが、現在は利用者の拡大を目指して、まずは単独でフリー・アプリのリリースを予定しているとの事。

・今期参加チーム・顧客開発の検証結果報告
前週に引き続きアーリーアダプター[3]の仮説検証とMVP[4]構築が課題として課せられており、各チーム、検証結果の報告と(随時)議論を行いました。

IMG_002.JPG
チーム和!SHOCKのみなさん

各チーム、仮説検証を進めることにより「当初想定していたニーズが本当はあまり切実なニーズではなかった」「想定していたニーズに対して実は批判的な見解もいくつかあった」など、多くの発見がありました。

・ビデオMVPの作成
続いて、MVP作成についてのポイント、ツールソフトの説明が堤さんよりありました。
MVPにはいくつかのパターンがあり、目的や製品開発のステージによってどのMVPを用いるかを使い分けるようです。今回はビデオMVPとそれを掲載したランディングページ作成のコツを学び、実際に作成しました。このランディングページを使い、更なるアーリーアダプターの獲得を目指します。

本日のworkshopの成果でもある各チームの、ランディング・ページは下記です。

Fig_001.JPG
MVPの類型。fi(ファイ)はfidelity(忠実度)の意

1. SITOK
http://sitok.kickoffpages.com
2. Mounty
http://danieldizzy.github.io/
3. TT-HUB
http://tokyo-technology-hub.kickoffpages.com
4. 和!SHOCK!
http://wa-shock.kickoffpages.com/
5. Priority Booster
http://priority-booster.kickoffpages.com/
6. ticket bucket
http://ticketbucket.kickoffpages.com

今回のワークショップにより、各チーム、製品イメージがより具体的になりました。チームによっては仮説検証を継続するところもあるようですが、今回作成したビデオMVPを用いることによって、より具体的なフィードバックを得ることができるようになるでしょう。

今回もファシリテーターの飯野さん、堤さん、メンターの須賀さん、飛澤さん、辻さん、川瀬さん、お忙しいところ足を運んでくださり、また貴重なアドバイスを下さりありがとうございました。


補足
[1] Lean Launchpad:
顧客開発を学ぶ全6回のワークショップ。ビジネスモデルキャンパスを用いたビジネスの可視化、顧客との対話を通じた仮説検証を繰り返し行い、agileにビジネスモデル構築・変更を行い、「新たな価値を生み出す」というリーダーシップの基本機能の獲得を目指します。

[2] FOOD CHECKER
ムスリムは、豚由来のものなどを宗教上の理由から口にする事ができません。ところが、日本の食べ物(特にコンビニエンスストアやスーパーで販売されているお菓子、おにぎりや惣菜など)は原材料や製造ラインなど何かしらの形でこれらのものが含まれていることが多いです。そこで、ムスリムが自身で手軽にこれらの情報を集め食べれるか判断できることができるように、商品のバーコードからその原材料を英語で表示する機能を持ったアプリが提案・実装されました。

[3] アーリーアダプター:
イノベーター理論においてエベレット・M・ロジャース教授が提唱した、商品購入の態度を新商品購入の早い順に五つに分類したもののうちの一つ。Early Adopters(初期採用者)は流行に敏感で、情報収集を自ら行い、判断する人。他の消費層への影響力が大きく、オピニオンリーダーとも呼ばれる。市場全体の13.5%いると言われる。

[4] MVP(Minimal Viable Product):
想定顧客からのフィードバックを得るには、顧客に見せるためのデモやプロトタイプが必要です。しかし、これらの作成にお金や時間をかけ過ぎると想定しているソリューションが顧客の悩みを解決していないとわかったときの損失が大きくなります。そこで、Lean Lanchpadでは製品の説明のために必要最低限でかつ本質を抑えたプロトタイプ、MVPを提示して顧客からフィードバックを得ます。

(文責:有子山俊平 価値システム専攻 AGL4期生)