文部科学省博士課程教育リーディングプログラム事業による支援期間の終了に伴い、平成 30年度3月末に終了となったグローバルリーダー教育院のWEBページです。アーカイブとして残してあります。 グローバルリーダー教育課程は、今後も学内で継続されます。同課程に関する情報は、新 HP に随時アップされますので、(こちら)をご確認ください。
AGL:グローバルリーダー教育院

文部科学省博士課程教育リーディングプログラム事業による支援期間の終了に伴い、平成 30年度3月末に終了となったグローバルリーダー教育院のWEBページです。アーカイブとして残してあります。 グローバルリーダー教育課程は、今後も学内で継続されます。同課程に関する情報は、新 HP に随時アップされますので、(こちら)をご確認ください。
教育システム
道場 Activity 道場 Activity

2014.04.23

平成25年度科学技術系・古井道場「道場導入第二」活動報告

1 AGL3期生(大隅道場所属者も含む)の自己紹介(1回目)(10/8)

2 AGL3期生(大隅道場所属者も含む)の自己紹介(2回目)(10/9)

3 原発事故に学ぶ(講師:畑村洋太郎氏(東京大学名誉教授))(10/15)
(1) 福島原発で何が起こったか
(2) 今回の事故はどんなものだったのか?
(3) 何がこのような大事故を起こさせたのか?
(4) 放射性物質の影響と除染を考える
(5) “フクシマ”に学び今後に生かすべきべきこと
(6) 今後のエネルギーを考える
(7) 提言(主体的・能動的に行動できる強い“個”になれ!)

4 Global Leadership Challenge(講師:K. J. Ray Liu氏(米国Maryland大学教授)(10/22)(英語講義)
(1) What is leadership?
(2) Leadership characteristics
(3) Why global?
(4) Who can be a leader?
(5) Elements to be a technical leader
(6) Styles
(7) A team must have …..?
(8) Ten characteristics of well-functioning teams
(9) Global leadership challenges
(10) Some tips to young people

5 12世紀のグローバル・ビジネス・リーダーの条件(講師:藤井正嗣氏(早稲田大学教授)
(1回目)(11/12)(英語講義)

講師の著書「英語で学ぶMBAベーシックス」を教材として、以下について学んだ。

(1) 財務諸表について
3つの財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)について、その意味、特徴、相互関係、そこから何を知ることが出来るかについて学んだ。それを確かめるために、与えられた具体的な例について、表を作成し、何がわかるかを学んだ。Big picture(大局観)をとらえることが重要であることを学んだ。

(2) お金の時間価値について

投資を評価する方法として、①初期コストないし現金支出、②予想キャッシュフロー、③割引率またはハードルレートを用いた、NPV(Net Present Value)(正味現在価値)による手法を学んだ。それを確かめるため、具体的な一つのケースについて、実際にどのように考えたらよいのかを学んだ。

6 12世紀のグローバル・ビジネス・リーダーの条件(講師:藤井正嗣氏(早稲田大学教授)
(2回目)(11/13)(英語講義)

前回に引き続き、講師の著書「英語で学ぶMBAベーシックス」を教材とし、講師自身が実際にインドで経験した企業再建のケースを課題として、学生を2グループに分け、具体的にどのようにして企業を再建するかの提案を競った。問題点を整理したうえで、問題の背景を分析し、提案を作って、プレゼンテーションを行い、質疑を行い、講師のコメントを受けた。さらに、この課題を例として、グローバル・ビジネス・リーダーの資質として必要なことについて学んだ。

7 経済の視点から”Being Global”を考える(講師:小林寛三氏(国際大学GLOCOM)(11/19)
(1) Globalとは?(global/local/national/community)
(2) 人には4つの脳の機能(4つの視点)がある(Herrmann Model)
(3) ほぼ10年毎にある経済のパラダイム変化
(4) なぜ貿易するのか?(財の交換、資金の貸借、リスク分散、価格差、投資・投機、情報格差、技術格差、人材格差、賃金格差))
(5) 海外取引と国内取引の違い(信用、為替、国境、遠方)
(6) 貿易日本の危機
(7) 様々な貿易形態(輸出、輸入、ODA輸出、開発輸入、counter purchase)
(8) 取引に関係する人・物・金・情報(ノウハウ、組織、信用、ネットワーク)
(9) 現在価値と未来価値

8 Silicon Valley Disruption(講師:松本均氏(米国富士通研究所))(11/26)
講師の16年間にわたるSilicon Valleyでの体験をもとに、最近の動向と、グローバル人材の要件についてお話しいただき、質疑を行った。

(1) Silicon Valley Disruption
Silicon Valley storm, Home of many disruptors, Tech clusters of Area Code, San Francisco: Innovation capital, Silicon Valley: Innovation ecosystem, Silicon Valley’s secret sauce, Open innovation, Joi Ito: From BI to AI, Top region for VC investments, Multinationals accessing SV innovation, The new ways of doing business, Automakers and parts manufactures in SV, Investing to ZERO, “SoLoMo” by John Doerr, Sharing economy: Collaborative consumption, The Mesh business model, Crowdsourcing, Crowd funding, The new ways of innovation

(2) グローバル人材の要件
日本の常識は世界の非常識、日本人の“違い”に対する嫌悪感、子供のしかり方、米国での学校教育の現場(K-12)、米国では感情的な行動を嫌う、失敗に対する概念の違い、常識・文化・価値観の違い、日本人は英語が不得意なのか? 会話について、シリコンバレーの習慣、上司の悪夢―リテンション、社会のイノベーションを起こせるΠ型人材

9 知的財産保護とその実践
(1回目)(講師:中尾直樹氏(中尾国際特許事務所))(12/18)

(1) ビジネスの社会における契約について、その典型的な例として、機密保持契約書に書くべきこと、私的自治の原則、強行規定、任意規定
(2) 知的財産の基本(知的財産の種類、発明の保護、著作物の保護、デザインの保護、画面の保護、キャラクターの保護など)
(3) 発明とは何か、権利の範囲(特許出願のときに提出する書類、発明に求められる要件、特許請求の範囲の分析、発明者は誰かなど)
などについて学んだ。

10 知的財産保護とその実践
(2回目)(講師:中尾直樹氏(中尾国際特許事務所))(1/14)

前回の宿題として出された特許公報の例を発明の本質を意識しながら読み、請求項を要素ごとに分ける、という課題について討論し、特許の書き方について学んだ。引き続き、次の課題について学んだ。

(1) 特許権の権利範囲(権利侵害の種類:文言侵害・均等侵害・間接侵害、上記の特許公報の権利範囲について)
(2) 商標権、不正競争防止法(標章と商品・役務、商標権のイメージ、不正競争行為)
(3) 条約(パリ条約、内国民待遇、特許独立の原則、優先権)
(4) 発明を守る方法(特許法、不競法、著作権法)

11 我が国の医療の身近な課題について(高齢者医療と車椅子体験)
(講師:横田和彦氏(腎健クリニック副所長))(1/15)

JR病院の外科部長などを務められてきた横田氏と、関連のボランティア団体「バリフリマップ座間」の方々にお出でいただき、まず、横田氏による下記の内容の講義と討論を行った:
(1) 臓器移植を含む外科医療(手術)の変遷、国際比較
(2) 我が国の高齢化と主要な死因の推移、地域差、今後の予想
(3) 生活習慣病、メタボリックシンドローム
(4) 将来設計、健康は自分で守るもの(三浦雄一郎の例)

次に、目黒区社会福祉協議会から借用した5台の車椅子を用いて、全員で、実際の道路、階段、身障者用トイレなどで、車いすの操作から、車椅子に乗る体験、車椅子利用者の介助の体験をした。車椅子に乗るのも、介助するのも如何に難しいか、「気配り」が如何に大切かを実感した。これらを踏まえて、車椅子の機能の種々の改善の可能性について考えた。

12 変わる世界と日本の生きる道 ~アジアの国を見て考えたこと~
(講師:畑村洋太郎氏(東京大学名誉教授))(1/21)

(1) 3現(現場、現物、現人)の実行 ~中国、韓国、台湾、インド、インドネシアを見る~
日本企業の中枢部が巨大市場・中国に移動、日本企業は危機管理不足、インドから見ると日本の技術経営はknow/howだけを考えknow/whatを考えない、インドネシアではre-manufacturing(リマン)がビジネスになる

(2) アジア諸国の視察を通じて考えたこと
製品について、海外進出について、技術について(日本に求める人材の階層が変わっている、経営・企画力が重要)

(3) 日本の状況
今の日本の危機的状況(エネルギーと食料輸入、産業の競争力喪失)、日本の産業の問題点(品質偏重、品質過信、技術経営の壁、社会の要求を見ない、消費の要因・構造の変化を見ない、後追いの限界、技術の本質的な進歩が停滞、製品のデジタル化、コモディティ化、「余裕」の必要性の認識不足)

(4) どうすればよいか
社会が求める商品を作る、要求の変化に素早く対応する、技術の優位性を保つ、人を作る(「自分で考え、自分で決め、自分で行動する」文化の構築)

13 日本のこれからの”Smart Community”を考える(講師:小林寛三氏(国際大学GLOCOM)(1/28)

下記についての講演をベースにして、今後の我が国のエネルギー政策と、コミュニティー(社会システム)のあり方について考え、討論を行った。
(1) Smart communityとは何か(時間、空間、コミュニティー軸からの考察)
(2) 日本の一次エネルギー供給構成と自給率(4.4%しか自給できていない)
(3) 各一次エネルギーの投資効率/収支比の比較
(4) 各再生可能エネルギーの開発期間の比較
(5) Smart communityの試みの事例(水素エネルギー活用、太陽光発電など)
(6) Open energy system(特に電気エネルギー)
(7) 再生可能エネルギー導入の意義
(8) 風邪と太陽と水で動く復興都市構想

14 国際社会で働くには(1回目)(講師:広瀬晴子氏(元モロッコ全権大使))(2/12)

講師のこれまでの、豊富な国際体験をもとに、以下のテーマについて講義と討論を行った:
(1) グローバル化する社会
(2) グローバル社会の現状とその背景(フリーエージェントの増加、頭脳労働の増加(IT化、専門の細分化、専門性に基づく自分の考えを持って他人を説得できることが必要)
(3) グローバル機関の例(国際機関はどうやってできてきたか、国際会議、国際連盟、国際連合)
(4) 現在のルールは欧米主導、欧米型(契約の大切さ)
(5) その中での日本と日本人(議論やプレゼンテーションの方法を学ぶことが重要)

15 国際社会で働くには(2回目)(講師:広瀬晴子氏(元モロッコ全権大使))(2/18)

前回に引き続き、講義と討論を行い、各学生が準備したプレゼンテーションを行った。

(1) 国際社会の中の日本
(2) 日本の足りない点(議論やプレゼンテーションが下手、契約の大切さを理解していない)、世界が認める日本の優れた点(高い技術力、質の高い仕事、技術の移転に努める、正直、約束を守る、欲張らない)
(3) 変わりつつある世界とそのルール(行き詰まりつつある欧米のやり方、新しいルール作りに日本の強さ(良さ)を活かせ、グローバル化、先進国の衰退と新興国の台頭、宗教対立)
(4) 日本は今後の国際社会で旗手になれるか?(学生によるプレゼンテーションと討論)