文部科学省博士課程教育リーディングプログラム事業による支援期間の終了に伴い、平成 30年度3月末に終了となったグローバルリーダー教育院のWEBページです。アーカイブとして残してあります。 グローバルリーダー教育課程は、今後も学内で継続されます。同課程に関する情報は、新 HP に随時アップされますので、(こちら)をご確認ください。
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文部科学省博士課程教育リーディングプログラム事業による支援期間の終了に伴い、平成 30年度3月末に終了となったグローバルリーダー教育院のWEBページです。アーカイブとして残してあります。 グローバルリーダー教育課程は、今後も学内で継続されます。同課程に関する情報は、新 HP に随時アップされますので、(こちら)をご確認ください。
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2018.03.26

H29年度山田道場WHAT'S GOING ON 「Stories of "Value for Innovation" on 9/Mar/2018 <"Value for Innovation(富士フィルムのスローガン)"の歴史>

2018年3月9日(金)に"Value for Innovation(富士フィルムのスローガン)"の歴史と題して富士フィルム株式会社ディスプレイ材料研究所の研究マネジャー武田淳さんによる道場が開催されました。また同社経営企画部で一橋大・AGLの先輩でもある芥川さん、人事部の上月さんも同行され、議論に加わっていただきました。

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ゲストスピーカーの富士フイルム・武田さんは、東京工業大学で修士を取得し、2005年富士フィルム株式会社に入社。ディスプレイ用の新規材料開発に従事されています。また、新規事業分野へのkeyとなる技術の開発も模索されているとのことです。

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<富士フィルムについて>
 富士フィルムは、「イメージングソリューション」、「インフォメーションソリューション」、そして、同社の子会社である富士ゼロックスが中心となっている「ドキュメントソリューション」の3つの事業分野があります。イメージングソリューション分野は、カラーフィルム、デジタルカメラ、光学デバイス、フォトフィニッシング機器、写真プリント用のカラーペーパー・薬品・サービス等から構成されています。インフォメーションソリューション分野は、メディカルシステム機材、ライフサイエンス製品、医薬品、グラフィックシステム機材、記録メディア、電子材料等から構成されています。ドキュメントソリューション分野は、もともと富士ゼロックスによる事業であり、紙の情報を複写するというビジネスからの進化を図り、使用者がより効果的かつ効率的に価値創造するためのコミュニケーションを支援する企業として顧客の経営課題解決を含めたソリューション&サービスの提供する事業を行なっています。

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<富士フィルムの歴史>
 富士フィルムは、写真の高度な技術やノウハウを基盤にして、次々と新たな事業領域を開拓し業績向上してきました。創業から1990年代までは写真フィルム事業が同社のコア事業で、その高度な技術やノウハウを保有していました。加えて、そこから得られた豊富な資金も保有していました。しかし1990年代〜2000年代前半に、デジタルカメラが急速に普及し、写真フィルムの販売が大幅に減少します。そうした外部環境の中で、富士フィルムは、それまで蓄積した技術をベースに、デジタルカメラ、液晶ディスプレイフイルム、医療機器、そして、化粧品と、新たな事業の柱を創出しました。代表的なものは、写真フィルム技術を利用し、液晶を保護するための特殊な保護フィルムを開発や、写真フィルムの乾燥を防ぐためのコラーゲンに関する技術を応用した化粧品開発などです。化粧品などの一般消費者への商品開発・販売には、文系学生であっても新しいマーケットで商品認知度を上げるマーケティング戦略など活躍する場が幅広くあるそうです。異種技術の融合によるシナジー効果を積極的に促進する取り組みを行ってきた富士フィルムでは幅広いフィールドで活躍できる会社であることがわかりました。

<まとめ>
 今後も、更に3つの事業分野を深化し、コア技術をもとに新たなイノベーション拡大へと挑戦する姿勢がよくわかりました。お忙しい中このような機会を提供してくださった富士フィルムの皆様に心より御礼申しあげます。道場終了後は有志10名と夕食にもお付き合いいただきました。お忙しい中ありがとうございました。

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(一橋大学 商学研究科 AGL7期生 矢島亘)